入通院慰謝料の計算方法について - 交通事故弁護士なら大阪のクオレ法律事務所

入通院慰謝料の計算方法について

 入通院慰謝料につきましては、大阪地裁では「大阪地裁における交通損害賠償の算定基準(判例タイムズ社)」記載の別表の基準に基づき、入通院期間を基礎として算定されています。原則的には入通院期間が長くなればなるほど、慰謝料額は高くなります。 

 ただし、慰謝料額が算定表により、期間に応じて形式的に決まるものではなく、仕事や介護などの事情によって、やむを得ず入通院期間が短くなった場合や、反対に必要もないのに長期間入院していたような場合では、調整されることになります。また、通院が長期に渡り、かつ、不規則な場合は、実際の通院日数と実通院日数を3.5倍した日数を比較して、少ないほうの日数を基礎として通院期間を計算します(3.5倍基準)。この基準は通院期間が長期かつ不規則な場合に適用されるものですので、定期的に通院を続けている場合は、その期間が相当長期に及んだ場合であっても適用がないということになります。この基準から、通院慰謝料については週に2回程度通院することが想定されています。ですので、よくどれくらい通院すればよいか聞かれますが、通常は、週の通院回数は2回を目安にして下さい。仕事などで病院に通えない場合もあるかとは思いますが、できるだけ通院したほうが損害賠償という点においては有利になります。

 重傷の場合(重度の意識障害が相当期間継続した場合、骨折または臓器損傷の程度が重大であるか多発した場合等、社会通念上、負傷の程度が著しい場合)は「重傷」基準が適用され、「通常」の場合よりも増額されています。

 実務上よく問題となるのが、軽度の神経症状による減額です。軽度の神経症状の場合は、通常基準の3分の2に減額されることになります。上記「算定基準」には例として「むち打ち症で他覚所見のない場合等」とありますが、保険会社との交渉では、むち打ち症に限らず、腰や足などの神経症状の場合で後遺障害があっても14級に留まる場合は、3分の2の基準を主張する印象があります。軽度の神経症状の基準額が低くなっているのは、他覚所見のない場合は、本人の気質的な要因等が影響して入通院期間が長引いていることが少なくないことによるとされていますが、これについては必ずしもそのようには言えず、やや疑問があります。

 なお、上記の基準はいわゆる裁判基準(弁護士基準)と呼ばれているものですので、任意保険基準や自賠責基準ではこれよりも相当程度低くなります。

 

※参考データ (平成17年1月1日以降の事故の通常基準)

入通院慰謝料表(平成17年基準通常)

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